那須エコファーマーの郷について

那須エコファーマーの郷には、水田はもちろんのこと、畑、農業用水路、ため池が散在しています。これら農村固有の環境は国の大切な資源であり、安らぎと潤いをもたらす農村の環境は郷土の誇りでもあります。
田畑は食物を生産し、水と大地は全て生き物を育みながら水や空気をきれいにする役割まで果たしています。そして、美しい農村の風景は人の心を癒し、人を育て、地域の伝統や文化を支えています。
このような、環境を守り、地域の連帯を深めてゆくために結成されたのが、鍋掛南部地区環境保全隊、通称「那須エコファーマーの郷」です。

鍋掛南部地区について

那須塩原市鍋掛、鍋掛南部地区は那須野ヶ原と呼ばれる広大な扇状地の一角に在り、歴史的には明治18年に作られた那須疎水(福島県の安積疏水、滋賀県から京都府に流れる琵琶湖疏水と並んで日本三大疏水の一つ)の恩恵によって開拓された田園地帯です。この開拓魂は現在の那須野ヶ原土地改良区連合(水土里ネット那須野ヶ原)に引き継がれ、田んぼの学校など活動を通して次世代に引き継がれようとしています。

地図
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水土里ネットについて

那須野ヶ原は扇状地特有の礫層が厚く堆積し、扇状地内の河川はほとんどが地面に潜り込んで伏流する水無川となります。そのため、特に扇央部以北の高位部にあたる区域にあっては、水利の便が非常に悪い地域です。この那須野ヶ原開拓を支えたものは、日本三大疏水の1つに数えられる那須疏水の開削事業であり、明治18 年、矢板武、印南丈作らの手によって那須疏水本幹16.3km がわずか5ヶ月という当時としては驚異的なスピードで開削されました。その後の改修を経て、那須野ヶ原総合開発を軸に、昭和42年から平成6 年に亘り実施した国営那須野原開拓建設事業は用水不足の解消と施設の近代化が図られるとともに、関連事業である県営板室発電事業等が行われました。
水土里ネット那須野ヶ原 (那須野ヶ原土地改良区連合)は、ダム・用水をはじめ、発電所など、地域内に散在する膨大な施設の維持管理を行うものです。幹・支線用水路は延長約330kmに及びます。上流と下流の健全な水循環等に寄与するため、域内の水管理は、那須野ヶ原総合開発水管理センターを軸として行われています。

水土里ネットのホームページ